ポンジ・スキームという言葉を知っていますか?
アメリカで天才詐欺師といわれた、チャールズ・ポンジがその名の由来です。
言葉自体聞いたことが無いという方も多いと思いますが、ニュース等で「投資詐欺」と呼ばれるのはこの手法だったりします。
具体的には、「儲かる投資」の話で出資者を募り、先に参加した人に、「配当金」と称して、後から参加した人の出資金の一部を支払います。
つまり、実際には儲けどころか投資自体行っておらず、単に「おいしい話」で出資者を募り、「出資金」として預かった資金の一部を先発順に支払っているだけ。
模式的に表すとこのようになります
「100万円預けると毎月1万円増えますよ」と勧誘
① 1月 Aさんを勧誘→100万円を受け取る 資金:100万円
② 2月 Bさんを勧誘→100万円を受け取る Aさんに約束通り1万円支払う 資金:199万円
③ 3月 Cさんを勧誘→100万円を受け取る AさんとBさんに約束通り1万円づつ支払う 資金297万円
このようにして、実際には投資は行わず、参加者を増やすことで資金を拡大し、その一部を「配当金」に充てるだけ。
こうなると、先発の参加者は実際に配当金がもらえるので、本当に「儲かる投資」であると錯覚します。
そして、参加者が一定数に達し、ある程度の資金が溜まったら、雲隠れします。
「配当金」はあくまでも出資金の数%であり、先発組にしか支払われないので、参加者の出資金のほとんどを持ち逃げできます。
ポンジ・スキームには下記のような手口があります。
金銭貸借契約で投資を募る
投資にかかる出資にあたっては、本来は投資信託の契約を結ぶものですが、「金銭貸借契約を取り交わすと元本が保証される」と主張します。
そもそも元本保証自体が、ごく限られた金融機関にしか許されていない特別なものです。
「元本保証」が出た時点で詐欺と判断して差し支えないでしょう。
高利回りをアピールした勧誘
年30%以上、月3%以上など、高利回りを提示します。
年5%といったような現実的な利回りでは、参加者を集めることができないからです。
※この時、運用実績データも丁寧に捏造します。
数十万からの少額で投資が可能
数千万円〜億円以上の高額な被害に遭う人の多くは、「配当金」が支払われることで安心して、出資金を増やしていく傾向があります。
配当を毎月支払うと約束
人間は心理的に、相手と接触する機会が多い人を信頼する傾向があります。
毎月数%の「配当金」を実際に支払うこと参加者を信用させ、より高額な投資に導きます。
高額な紹介料
投資詐欺を行う詐欺師の多くは、紹介者に紹介料を支払うシステムを採用します。
これが、詐欺を拡大させる最大の要因です。
先発の参加者は「配当金」が支払われていることから、「儲かる投資」に疑いを持ちません。
紹介料欲しさに被害者が被害者を呼ぶという、最悪の仕組みと言えます。
まとめ
ポンジ・スキームとは
・元本保証が謳い文句
・年30%など、現実的でない高利回り
・紹介料が得られる
これらを満たす場合、ほぼ間違いなく詐欺と思うべきでしょう。
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やす